チック、チック・・・ブーン!@世田谷パブリックシアター

山本耕史目当てで行って来ました。
山本ファンは開演時間より早めに行くことをオススメします。サプライズ(?)あり。


原作者のジョナサン・ラーソンは「RENT」の作者。本人は35歳の若さにして、そして「RENT」の成功を見る直前に突然亡くなっている。そんな彼の自伝的ミュージカルが「チック、チック〜」。

30歳を目前にして成功を夢見ている作曲家にふりかかるシビアな現実、どこで折り合いをつければいい?と悩む数日間を描いている。

共演者は愛内里菜、ゲイリー・アドキンス。
正直愛内に関しては嫌悪感さえ持っていたのだけど、開演したらビックリ、すげーハマってる。歌唱力はそれなりだが、特筆すべきはアニメ声。それが幸いしてか、セリフがめちゃめちゃ聞きとりやすいし、アクションも過剰に見えるゆえに舞台では良い意味で映える。歌より舞台で活躍した方が向いてるのではないか?とさえ思うほどで、正直ビックリした。見直した。
ゲイリーはユーモア&サービス精神旺盛で、客席を暖めていた。
で、山本。彼の器用さを改めて実感できる余裕っぷり。なんでも出来ちゃうのね、この人は。
(愛内とのキスシーンで前に座ってたオバちゃんが「ウフフ」と笑っていて、それに笑えました)

ストーリーはだれもが通るモラトリアム期をどう脱するか、というテーマだったけど、かなり恵まれて幸運な結末だったなと。夢をあきらめるな、という投げかけはありがちだけど、単純に楽しめたのは生バンドによる音楽のせいか。