「不都合な真実」

気になっていたのでいまさら見に行ってきた。仕事帰りのレイトショー。
アメリカ副大統領、アル・ゴアが環境問題についての講演会を世界中で行っていて、それをそのまま映像で見せるドキュメンタリー映画

まず、ゴアさんの講演会は、すごく分かりやすい。知識がなくても、きっと子供でも言わんとすることが分かるように、丁寧に、時折ユーモアを交えながらスライドを見せ、説明していく。

いやー、しかし、これは地球上の人はみんな見たほうがいい。特に経済が発展している国の人。
地球が現在危機的状況にあること、その大きな原因としてCO2の急激な増加を挙げているのだけど、その増加量を長いスパンで表したグラフを見て驚愕。
なんとなく私たちが「まあ増えているんだろうなー」と思っている予想より、はるかに急激な増大をしている。
いやいや、「はるかに」どころじゃない。
自分が想像している量をはるかに上回る、と言われてイメージした量をさらにはるかに上回る、と言ってもまだ足りないくらい。
そりゃ地球自身もどう頑張ったって消化できないな、と納得せざるを得ない。

そして、あらゆる地域の氷河の写真。数十年前と現在の写真を比較してこれでもかと見せつけられる。
いや、シャレになってません。
なんとなく今感じている「気候がおかしいなー」っていう感覚は、間違いなく地球に異常が起きているせいなのだと実感。

とにかく衝撃的な事実を突きつけられ、このままいけば自分の孫の代はとんでもないことになっているんだろうと思う。
教えてくれたゴアさんに感謝。これは皆見るべきだ。

さて、じゃあ私たちはどうすればいい?ってとこにいくのですが、映画の最後に「私たちに出来る10の事」というテロップが流れる。
「停車中はエンジンを切りましょう」
「冷暖房の温度設定を変えましょう」
「沢山の木を植えましょう」
などといった、ささやかな提案が並んでいた。
エコを声高に叫ぶのではなく、静かに提案するところに共感できた。出来ることをコツコツやっていこう。

しかし、電車やデパートの過剰な冷暖房、あれってなんとかならないですかね?サービスのつもりか何か知りませんが、夏にカーディガンを羽織らないといけないくらい涼しい冷房とか、本当に皆が求めていると思っているのだろうか。そういう事に「NO」といえる企業の方が今は受け入れられると思うのだけど、そのせいで客足が遠のくかも、という恐れが邪魔をしているのでしょう。でも企業がもっと積極的になれば、大きい効果が期待できると思うのだけど。
経済を追求するあまり、地球を壊している事実はもう決定的なのだから、これから人類は反省をしなければいけない。やっぱり法で管理していくしかないのかも。
アメリカが1番CO2の排出量が多いらしいですな。さすが、経済大国。日本も人口が少ないから総排出量はそれほどでもないけど一人当たりで計算したらかなりのもんだろう。
目先の利益を得られても、長期的には衰退が待っている。それに気付いて解決に意識を向けないと。

とにかく衝撃的な映画。もっと多くの人々が見るべきだ。