「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」

吉祥寺バウスシアターにて。


R-15の割には刺激的な部分がそれほどでもなかったと思うのは私が大人になってしまったからでしょうか(笑)。
セックスとドラッグにまみれてしまったブライアンの短い人生を描くこの映画は、ヒシヒシと彼の孤独感が漂ってきて、ただただ悲しくなった。


私はドラッグが本当に嫌いで、こういう映画とかでそういったシーンを少しだけスタイリッシュに描かれるのがあまり好きではない。
なぜなら、ドラッグが元で1人友人をなくしたからだ(死んではいないけど、音信不通)。
すごく魅力的な人だったけど、彼はドラッグの常習者だった。目の前でクサを吸われた時、勧められた。私は1度知ったら抜け出せる自信がないと言って断ったけど、その時彼に「クサはタバコより依存度が少ない。もっと勉強した方がいいよ」とたしなめられた。
その後、久しぶりに連絡をとってみたら、薬物中毒で入院していた。ドラッグ界でいう最高級のものにまで手を出していた。
「依存度が少ない?」・・・依存してんじゃん。
クサをやるほとんどの人が、「タバコより依存度が少ない」「アルコールのほうが中毒になりやすい」という。でも、私には言い訳にしか聞こえないのですよ。だって実際ハマってんじゃん。自制できてないじゃん。入り口になってんじゃん。言い訳を用意する時点で依存してるとしか思えない。


孤独を紛らすためのドラッグ。ああ、そんなの感情移入できない。だから、よけいに悲しく映った。
最後のブライアンのセリフも、美しかったけど言い訳だ。たとえそれが真実でも。でも、だからこそ心に残った。