「オレステス」@シアターコクーン

yah2006-09-09

蜷川×藤原竜也のおなじみコンビで描くギリシャ悲劇。
http://www.horipro.co.jp/ticket/kouen.cgi?Detail=75

やっぱり蜷川の舞台だと藤原の意気込みがすごい。気迫がこぼれ落ちる位伝わってくる。
やっぱ天才だな〜と思いつつも、今回はある意味印象に残る舞台だった。
だって、オチがスゲーの。
「ええ〜〜?!」っていうオチなの。


思わず・・・'`,、(゜∀゜) '`,、


演出がどうとか脚本がなんだとか、そういうことではなく元々こういう話なんだろうけど、あまりに現実から逸脱したオチに、ポカーン。


母親殺しの姉弟と唯一の理解者である友人の男が死刑判決を前にジタバタするのですが、ありがちな綺麗ごととか一切ナシ(笑)。
まあ人間のドロドロした思惑とか不義理やら嘘やタテマエやらがぐるぐる渦巻いて、それを3時間にも渡り見せられるっつー、スゴイ話です。唯一の癒しは藤原の美しい肢体か(笑)。結局ほぼ全編に渡って上半身ハダカっつー状態でした。
でも美しくまとめられるよりよっぽど面白かった。この劇を見た人が「どうよ、あれ」とか「あの時こうするべきだったのでは?」とか、生身の人間というものに向き合わざるを得ない、色々投げかけてくる話です。


でもこのストーリーは現代のドラマの感覚なら1時間あれば十分描けるエピソードだな。何度も同じところをいったりきたり、「ハイハイその話はもう分かりましたから次の展開を早く見せて〜」と言いたくなる現代人の私。それは今の時間の流れに慣れきっているからだろう。きっと昔はもっと時間の流れが遅くて、そんな時間感覚の上で書かれた話なんだなと思った。


アフターシアターは当然飲み。少しばかり飲みすぎたかも?料理旨かった〜。